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【佐渡放送局】佐渡産こしひかりブランド「朱鷺と暮らす郷」
Posted on 2022年7月15日
by MADE IN NIIGATA
(講師)
服部謙次(はっとりけんじ)
佐渡市役所 農林水産部 農業政策課
農業政策推進員
佐渡市では2007 年に、国の特別天然記念物・トキの餌場確保と生物多様性の米づくりを目的とした「朱鷺と暮らす郷づくり認証制度」を立ち上げ、独自農法による佐渡産コシヒカリのブランド、「朱鷺と暮らす郷」を生産しています。
また朱鷺と暮らす郷の販売基準を満たしたお米は、認証マークを使用して販売することができます。
朱鷺と暮らす郷 認証制度の開始を契機に、佐渡全体にトキを中心とした環境づくりを重視する米作りが広がり、その取り組みは「トキと共生する佐渡の里山」として「世界農業遺産」にも認定をされています。
朱鷺と暮らす郷ができるまで
1981年佐渡に日本で最後まで生き残っていた野生のトキが全鳥保護されます。
18年を経て1999年、佐渡トキ保護センターでは日本初にあたるトキの人工繁殖に成功 (*)。繁殖は順調に進み、いよいよ2008年9月25日、念願であったトキの第一回自然放鳥が行われました。
27年ぶりに佐渡の空に飛び立ったトキをふたたび未来へ定着させるための環境整備、それに基づく独自農法を制度化したものが「朱鷺と暮らす郷づくり認証制度」です。(*1999年1月、中国から贈呈されたペアから誕生。)
「 朱鷺と暮らす郷づくり 認証制度」とは
1. 「生きものを育む農法」により栽培されたものであること。
2. 生きもの調査を年2回実施していること。
3. 農薬・化学肥料を減らして(地域慣行比5割以上削減)栽培された米であること。
4. 水田畦畔等に除草剤を散布していない水田で栽培されたこと。
5. 佐渡で栽培された米であること。
生き物を育む農法
多くのトキを佐渡の空に復活させた「朱鷺と暮らす郷づくり認証制度」。そこに定められる「生きものを育む農法」とは、下の5つの取り組みのうち、どれか1つ以上を実施していることが要件です。
1.「江」をつくる
田んぼの水生生物たちのため水を張った側溝・「江」を設けています。
2.「魚道の設置」
魚や小さな水生生物たちが田んぼと水源を自由に行き来できる「魚道」を確保しています。
3.「ふゆみずたんぼ」
通常水を抜く冬も田んぼに水をはる米づくりです。雪が積もる冬の間も朱鷺をはじめ生き物が暮らす環境を維持します。
4.「ビオトープの設置」
田んぼを中心とした生態系を守るため、作付しない田んぼも活用し年間を通じて常に水の張られた状態の池や沼を田畑に隣接して設けています。
5.「無農薬・無化学肥料による栽培」
農薬・化学肥料を使わずに栽培することで、小さな生きものへの影響を減らし、より多くの生きものの生息環境を維持することができます。
農家は年2回、水田にすむ生きものの調査を実施しています。自らが実践した農法により、生きものの数や種類が増えたことを実感できる貴重な取り組みでもあります。
炊きたてを味わう
つややかに輝く炊き立てのご飯をお楽しみください。
朱鷺と暮らす郷はもっちりしていて甘みがあり、噛めば噛むほどに口の中に甘みが広がります。
冷まして味わう
甘みが特徴の朱鷺と暮らす郷は、冷めてからも美味しいと評判です。
佐渡産の塩をお好みでパラパラと振って。パリパリ海苔で包んで、おむすびにして食べてみてください。
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